BrainSquall

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【第41回共同通信杯回顧】実質1強の競馬で結果を出した鳳凰

古馬戦の東京芝1800は比較的スタミナ勝負で2200くらいがベストの馬が連対するコースである。しかしこれも3歳戦となると様相が変わる。やはり若馬だけに折り合いに気を使うせいか、その後の連対馬戦績を見ると、2000あたりがベストの馬が多い。言い換えれば、スローからミドルの流れでの瞬発力勝負に強い馬が連対しやすいということになる。ニュービギニングは非常にスタミナ寄りの流れだったホープフルSを後ろから差しきるという、いかにもリファールっぽい前が脚をなくしたときに一気に突っ込んでくるタイプ。いうなればブラックタイドの全弟で瞬発力があるというには程遠い。そう考えるとニュービギニングがここで上位に来るシーンは浮かばなかった。今後はスプリングSラジオたんぱ賞など芝1800で狙いたいところだ。

ということで、実質1強だったフサイチホウオーは期待通りの圧勝を演じた。とにかく並んでからが強い。瞬発力のあるメイショウサムソンといってもいいくらいで、並べば交わされるシーンが想像できない馬だ。ただ父親のトニービンジャングルポケットのラインらしく、一気にトップギアに持っていくことは出来ないタイプ。この系統は早い上がりは使えるが、比較的同じようなラップで伸び続ける(SSと比べてだが)血統だけに、ドスローで本当に一瞬の脚が求められる展開になると後ろから差されてしまうことも考えられる。まあ前に行ける&とにかく最近積極的な競馬が目立つアンカツが鞍上なだけに、そのような弱点を見せないで春は通過してしまうかもしれないが。生で見たが、イメージよりも伸びのある馬体で2400まではまず問題ない。菊となるとパワーが勝ちすぎてるような気もするが。今後は皐月〜ダービーに絞る模様。マツクニ大好きな春の東京3戦はしないのは一安心。3歳馬に春の東京でG1三連戦は過酷過ぎる。

2着ダイレクトキャッチはこまめに脚を使えないタイプで小回りの中山だとどうしても競馬が下手になってしまう。広い東京に変わったのがよかった。ただオースミダイドウ同様の母父ストームキャットのSW産駒。距離が伸びてよいとは思えず、2000までの馬だろう。3着フライングアップルは完成度でここまで見事な物差し馬ぶりを発揮。ただ現場で馬体をみても成長力は感じられない。今後は善戦しつつも徐々に尻すぼみとなりそうだ。5着インパーフェクトは完全にリズムが狂っている。なんで夏に短距離を使い続けたのか。理解に苦しむ。7着フリオーソは本質的に芝があわないというより、厩舎が芝向きに馬を作れていない。繋ぎをみても芝が全然ダメだとは思えず、慣れが必要か。

◆レース後のコメント

◇1着フサイチホウオー

※安藤勝騎手 いつもよりおとなしくて雰囲気が良かった。大人になっているね。ただ、返し馬で少し左に行きたがっていたから、道中は前に壁を作って運んだ。直線はもう少しビュッと伸びて欲しかったけど、渋太かったよ。大きく離して勝つ馬じゃないし、メンバーも揃っていたからね。競馬が上手な馬だから右回りでも問題ない。本当にこれからも楽しみだね。

◇2着ダイレクトキャッチ

※北村宏騎手 直線の長い東京だし、一瞬の脚を生かすように乗りました。勝ち馬は渋太そうなので意識的に馬体を併せないようにしたんですが、向こうはもうひと伸びしましたからね。東京の方がレースをしやすいのは確かですが、中山でも流れひとつだと思います。

◇3着フライングアップル

※岩田騎手 スタートが良かったし、テンに少し力んでいたけど、3角までにはうまくハミが抜けてくれた。ただ、好位につけて結果的に目標にされてしまったかも知れない。切れ味は感じたし、勝った馬と比べても展開ひとつで逆転できそうな手応えは掴んだ。