BrainSquall

競馬ニュースを中心に、レース回顧、POG、一口についてのタワゴト。他にフロンターレとかアニメとか・・・でした。

【第90回東京優駿回顧】残酷なダービーのテーゼとその栄光と

このブログを読んでいただく方はご存じの通り、今年の2月からはサークル芯力にて、毎週レース回顧をスペースで配信&noteに文字起こし中。ということで、レース分析的な回顧は下記で語り尽くした形。

note.com

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というわけで補足というか、分析にならない感想などはこちらに。

今年のダービー、やはりアクシデントが多く発生してしまったというのが見終わった後の、最初の初巻で、何もダービーでこんなことにというのが素直な気持ち。ただダービーというのはやはり競馬の夢であり、そこにはほかのG1にはない「強い想い」が賭けられているわけで。だからこそドウデュースのような、コントレイルのような感動もあるわけだが、ファンの夢を砕くような競馬史に語り継がれる敗北もハイセイコーの時代からダービーと相場は決まっている。そういう極限の勝負で行われるレースだからこそ、語り継ぐことの必要性が改めてあるのかなと。

去年からブレイクしたドゥラエレーデの落馬。スキルヴィングの事故。またしても2着に終わった横山武史の蹉跌。タスティエーラの勝利以上に、ファンの心に重い事実を残してしまったダービーはあるだけれど、それでもなお来年のダービーこそはという狂気こそがダービーをダービーたらしめる。そういう意味ではコントレイルのダービー回顧で書いたような新時代の予兆は強制的な新陳代謝が生まれる種牡馬界においては成し遂げられたものの、坂井瑠星、横山武史という次世代のホープを勝たせるまでには至らなかったのかなというのは、ある意味ダービーだからこそ残る物語。

yuta0210.hatenablog.com

令和の競馬ブームの中で比較的「キレイな競馬」が見せられてきたこの数年を考えると、相当に厳しいレースになってしまったのだけど、やはり「それでも」と競馬を語るのが、ブームをブームで終わらせない1ファンのできることなのかなと改めて思った次第。

なおレース分析について、補足すると丸田、戸崎に対してはそれぞれ6着、7着と入っているので、特に丸田騎手にスローを演出したこと自体は非がなかったとは思う。マインドユアビスケッツ産駒で距離不安あったし。とはいえ、アクシデントが2つ重なってしまったことで、レースレベルがガタ落ちしてしまったというところはあり、そういう意味で馬が騎手が悪いというよりは、距離不安のある2頭がスローの逃げ馬の2番手グループに入る、しかも強い馬が動けないというある意味負の連鎖の一部を担ったというところ。まあシーズンリッチの戸崎は、ドゥラメンテ産駒ということ考えるとそれでよかったのかは、若干疑問はあるのだけど。その辺含めて、「タスティエーラの勝利自体にケチを付ける部分は全くないが、もっと実力が出し切った『映える』レースを期待してたので残念。ただそういうことが起きるのもダービーだよね」というところで、レース後の感想は落ち着いた形。まあしかしサンデー、キンカメのいないダービー。まさに戦国時代ではあって面白いけど難しいですね…。