BrainSquall

競馬ニュースを中心に、レース回顧、POG、一口についてのタワゴト。他にフロンターレとかアニメとか・・・でした。

【第15回秋華賞】同世代では圧倒的な強さでアパパネが三冠

レースの特性

以前はBコースということもあって、小回りで長く脚を使わされるスタミナの問われるレースだったが、Aコースとなってからはある程度のラップで流れる普通の2000m戦に。桜花賞が改修後からは紛れのないコースとなったため、距離的なイメージ通りに桜花賞オークスの中間的な位置づけに。春の実績馬の強さが顕著なレースとなった。

レース前の見立て

小回りのコースながらある程度前で勝負したい馬が多い。ある程度のポジションで末脚をキチンと発揮できる馬が上位にくるG1らしいレースになると予想。1番人気アパパネは前走は定石通りの8分の仕上げから、今回は確実に上昇。まず大崩れはしないだろう。2番人気アプリコットフィズは上手く内で脚を溜められればだが、勝ちきるまでのイメージがない。3番人気サンテミリオンは休み明けで調整が足りない。アパパネが後ろからいくだろうということで、前残りを狙い調教で動くようになってきたオウケンサクラ、アグネスワルツあたりと、内枠でじっと溜めれればでコスモネモシンあたりを。

レース回顧

レース前の予想通りアグネスワルツが外連味のない逃げ。とはいえ、あまりにも正直に力勝負に持ち込んでしまった。向こう正面で息を入れられなかったこともあって、後続集団にはレースのしやすい展開に。アパパネは後方外をじっくり待機。4コーナーでオウケンサクラ筆頭に前に迫ると、そこからは完全な力勝負。外から思い切り追い出されたアパパネがしっかり伸びての三冠達成。2着は内でギリギリまで我慢したアニメイトバイオ。内枠を利して上手く競馬が出来たアプリコットフィズが3着。アグネスワルツはよく頑張るも9着。オウケンサクラは精神面に課題が残りそうな11着に終わった。

勝ったアパパネはこの展開を外からねじ伏せるのだから、完全にこの世代では役者が一枚違った感じ。2000mまでなら何度やっても勝てるだろう。文句なしの三冠。1回叩けば無駄なことはしないし、鞍上の仕掛けにこたえる反応の速さ、追われてから末脚の確かさ満点の3歳牝馬である。ただ勝負強さが異様に光るだけに、上の世代はともかく牡馬相手に王道の競馬がどこまで通じるのかは微妙なところだ。まあエリ女は問題ないだろうけど。2着のアニメイトバイオは自分の力は出し切る競馬。ただこの競馬ではアパパネには勝てない。後藤騎手は満足しているようだが、超一流の騎手になるためには、自分の馬の力を最大に引き出しながら、ライバルの力を引き出せないようにするような戦略的な騎乗が必要。武豊横山典はそれが出来る。もっと上を目指して欲しい。馬自体はもちろん力を出し切った。3着アプリコットフィズは鞍上がレースの流れに上手く乗れたことが大きい。こちらも牝馬相手ならまだまだ活躍の場がありそう。ただベストは1800かなとも。ブラッシンググルーム系に見られるスランプに陥ったオウケンサクラは復活の道は厳しそう。やはり春の強行軍で馬がレース嫌になってしまったのかも。桜花賞で頑張りすぎたか。牝馬は難しい。