BrainSquall

競馬ニュースを中心に、レース回顧、POG、一口についてのタワゴト。他にフロンターレとかアニメとか・・・でした。

【天皇賞回顧】予想外のスローで大荒れに

天覧競馬になった今年の天皇賞。しかしレース内容は正直情けない結果。1000m通過が1分2秒いう予想外もいいところなスローペース。そのためラスト3ハロンが33.6。レースタイムが2分1秒という低レベルな結果と大荒れを呼び込んでしまうことになった。やはりこの戦犯は予想通りに先行したストーミーカフェ@四位タップダンスシチー@佐藤哲ということになるだろう。本来平均ラップで逃げるストーミーカフェを早めに潰しにいくというのが、騎手も含めて日本中が予想していた展開であって、ここでありえないほど「らしくない」競馬をしたタップによってレースが崩壊してしまった。ストーミーカフェのスローな逃げにしても、タップの消極的な競馬にしても、動けなかったのか動かなかったのかはわからないが、G1である以上動ける仕上げで出てくるべきだったであろうし、動くべきだろうと思わざるを得ない。特にタップには今回使ったことで秋の残りのG1ではキッチリ名誉挽回をして欲しい。

で、その超スローを勝ったのが今年の札幌記念の勝ち馬ヘヴンリーロマンス。・・・正直言って理解できない。内が伸びる馬場と無欲の騎乗がハマったというしかない。あえて言うならば東京のG1ではありえないラスト4ハロンが11秒台という超スローから一気にペースアップで末脚の我慢比べとなったことを、厳しい流れでも最後まで伸びきる母父サドラーのSS産駒の特徴で補ったというべきか。ただ最後まで止まらないのはともかく、このパワー型の同馬が切れ味勝負対応しきったことは説明しづらい。夏に馬が変わったと山本師は言っていたらしいが、血統の壁を越えるくらいの突き破った成長をしたのか・・・。理解に苦しむ勝ち馬の切れ味であった。松永騎手の敬礼はなかなかハマっていてよかった。

2着は○ゼンノロブロイ。超スローのせいで直線馬群がギッシリ詰まったことは、不利に弱いこの馬には致命的。実力で伸びてはきたが、伏兵の差し返しに抵抗できるほどの余力は残っていなかった。今回のメンバーであれ以上に前にいくことは難しい。騎乗にミスがあったとは言えず、横山典の運のなさを呪うしかない。3着ダンスインザムードは勝ち馬と同じく馬場と展開を最高に生かした騎乗。復活は厳しいかとおもったが本当にとらえどころのない馬だ。次走もう一回というのは厳しいと思うが・・・。4着アサクサデンエンもスローの恩恵。最初の1ハロン13.4なら2000mでも対応できる。とはいえ、ここでキチンと好走できたことはマイルCSに向けて幅を広げた好材料。5着◎スイープトウショウは展開が向かず。追い込み一手で気性的にも難しいところがあるだけに。

予想外のスローペース、そしてそれに予想外に対応してしまった勝ち馬という二つの要因で今年の天皇賞は事前の読みが完全に打ち破られてしまった。当たっていたのは東京2000mに対するハーツクライリンカーンの適応力のなさだけか。この2頭はJCでも厳しい、買うのは有馬記念