BrainSquall

競馬ニュースを中心に、レース回顧、POG、一口についてのタワゴト。他にフロンターレとかアニメとか・・・でした。

フロンターレのタイトルが先か、日本馬の凱旋門賞制覇が先か

あけましておめでとうございます。本年もBrainSquallをよろしくお願いします。

さて元旦から更新とは何事かという話ですが、見に行ってきましたよ、天皇杯決勝。準決勝勝利後、いてもたってもいられず、急遽家庭内調整後、翌日チケフロチャレンジ。指定は取れなかったものの自由席を確保したので、新幹線も手配。1月1日から吹田スタジアムまで遠征してきました。まあ結果はご承知の通り、またも敗北。フロンターレのタイトル獲得はお預けとなってしまいました。とはいえ実は、初のアウェイ・専スタ観戦だったわけで、ピッチとの距離も近かったし、個人的には得るものの多かった遠征となりました。

で、試合直後ガックリと肩を落としながら、そそくさとスタジアムを後にしつつ、気持ちの整理も兼ねて、感想ツイートを連発していたわけですが、何だろう、この感覚。どこかで感じたことのあるような。でもナビスコ杯の決勝見に行った2007年とか2009年とも、CSの直後とも違うよなあ、で思い当たったのが、表題の通り。そう日本馬の凱旋門賞敗退を見た直後のアレですわ。強くなった、面白いと言われてタイトルをとれないフロンターレ。血統も競走成績も世界レベルに達しながら、凱旋門賞には届かない日本馬。これ何か似てません?いや似てるんですよ(断言)。並べてみるとほら

フロンターレ
  • オリ10に入らず、J2からのスタート
  • 積極的に鹿島OBを招き入れる
  • 歴史が浅いのに急成長で強豪の仲間入り
  • ホームで強い
  • 強いだけじゃ物足りない、面白くないとダメ
  • リーディングに内国産馬が多数
日本競馬
  • 欧米に比べて競馬後進国
  • 積極的に海外の血統を導入
  • ここ急成長で海外G1制覇
  • ジャパンカップでは負け無し
  • 馬券の売り上げ世界最高峰
  • ユース出身者が定着

そう考えてみると、両者に足りないものも実は共通してるのではないかと思えてくる。歴史?勝者のメンタリティ?・・・・・・NO!足りないのは「当たり前と思われることのディテールの積み重ね」だと断言したい。これは急成長を遂げてしまったがゆえに置き去りにされがち、だけど時間と人の意識で解決しなければ越えられない最後の壁であるのだ。

思えば今の日本競馬の血統は海外と比較しても劣ると言うことはなく、サンデーサイレンスの血は海外でも求められてると言ってもいい。施設も整っている。それでも日本馬の凱旋門賞制覇が目の前でスルリと逃げたオルフェーヴルの、あの2着。あそこで真っ直ぐ走らせることができなかったのは、まだまだ日本の馬を育成し、扱っていく技術が、欧米の「当たり前」に届いていないと痛感させられる出来事だった。

一方のフロンターレ。皆が面白い、強いと言ってくれるサッカーを構築することはできた。代表選手もいる。施設も整ってきた。だがCSでのサイドからの失点。そして本日のセットプレーからの失点。90分のマネジメントの弱さ。これらはスタイル構築、個人戦術の向上という中で置き去りにされてしまった、鹿島の持ってる「当たり前」が生んだものだったのではないだろうか。

勝負所で勝敗をわける最後の壁、それは勝者のメンタリティとか、歴史とか、スタイルの違いとか、そういうところにあるわけではない。日本の馬場を全て洋芝にしたから、凱旋門賞に勝てるわけではないのだ。それに風間体制の5年間が無駄だったわけでは当然ない。ディテールを突き詰めるには、まず自分たちの理想像を意思統一が必要だった。ボールを握るサッカー、相手を崩すサッカー、サポーターのお祭り騒ぎ、どれも何も問題はない。ただ、その前提で勝つために足りないモノ(具体的にはセットプレーの攻撃・守備やゾーンディフェンスを前提としたときの役割分担・体の向きとか)を常に意識して、当たり前を当たり前にするためにディテールを積み重ね続けること、それがタイトルを獲るために最後の鍵となってくるのではなかろうか。(まあ2017シーズンに向けて言えば、膠着したときに個で打開できる攻撃力のある二列目とか、守備力のある右サイドバックとかも必要なんだけど)

と、ここまで書いて、大事な共通点を忘れてた。タイトルを獲れてないのも、凱旋門賞を勝ててないのも今だけの貴重な時間だと言うこと。競馬クラスタ凱旋門賞を勝ったときに「日本競馬の物語第一部・完」になることにドキドキしながら、毎年日々過ごしているわけだが、タイトルなんて何個獲ってもいいんです。


2017年もそんな心持ちで競馬もサッカーも楽しみたいと思います。競馬クラスタフロンターレを応援すると面白いかもしれません。フロンターレクラスタは競馬を見ると面白いかもしれません。そして今年はブログも、もう少し更新する、したい、できるといいな。では。