BrainSquall

競馬ニュースを中心に、レース回顧、POG、一口についてのタワゴト。他にフロンターレとかアニメとか・・・でした。

【第71回桜花賞】2歳女王不在の中でのディープインパクト産駒のG1制覇

とりあえず1週間遅れだけどサラっと。出来ればG1くらい全部回顧記事書きたいし。

ポイント

レース前の見立て

年明けから断然の主役と見られていたレーヴディソールが無念の離脱。俄然色気を出てきた出走馬の中からの人気順は1番人気ホエールキャプチャ、2番人気マルセリーナ、3番人気ダンスファンタジアとなった。ホエールキャプチャについては、クロフネ産駒は3歳1月くらいまでは上がりが間に合っても、春のクラシックシーズンはサンデー系の上がりに白旗というパターンが多いため、外枠も不安視しての無印。ただ調教はよかったので、3着まではあるかなと。ダンスファンタジアについても、とてもじゃないが3歳になってからのレースぶりも阪神芝1600を勝てるそれではない。特にハイペースを楽々と乗り切ったフェアリーSが逆に不安材料というわけで無印。一方マルセリーナについては素直に評価していた。戦ってきた相手も牡馬一線級。上がりの脚もあるところから、この舞台はあっているだろうと。というわけでマルセリーナが軸。あとは崩れていないライステラス、U字型コースと母父BTの上昇力を買ってトレンドハンター、同様にフラワーC組のハブルバブル、ファルヴラヴでは人気なさそうなスピードリッパー、あとは速い流れでの差し脚に期待してのエーシンハーバーという買い目。

レース回顧

そろったスタートもマルセリーナが徐々に後方に。単騎で逃げる形がフォーエバーマークが。2番手にマルモセーラ。一瞬馬群が落ち着くも。ダンスファンタジアは掛かり気味。残り600手前から早めにウッドシップが鈴を付けにいく。ホエールキャプチャは予想通りの大外ブンまわしで外から進出も、直線半ばで4コーナーではインコースの馬群の後ろで抜け出す場所がなかったはずのマルセリーナがど真ん中を突き破って伸びてくる。フォーエバーマークが抜け出しをはかるも、グングン伸びたマルセリーナが圧巻の勝利。外から何とか追い込んだホエールキャプチャが2着。直線外に持ち出してから伸びてきたトレンドハンターが3着という結果となった。マルセリーナはこれでエルフィンSからの直行も4戦3勝での勝利。ディープインパクト産駒は初G1勝利。松田博資師はレーヴディソール離脱の中での桜花賞勝利となった。

勝ったマルセリーナは追われてから味があるタイプで、瞬発力が持ち味というイメージではなかったのだが、今回は馬群の隙間を縫うように伸びてきての勝利。アンカツの憎いほど落ち着いた騎乗ぶりで全能力を発揮させたなという印象。今年の桜花賞は恐らく前走フィリーズレビュー組が多かった影響、つまりスプリント性能に比重が寄っていて直線まで上手く脚を溜めて爆発させる競馬になれていない馬が多かった影響で、12.1-11.0-11.5-12.1-11.8-11.3-12.0-12.1という流れと4コーナー手前からの他馬の動きからもわかるようにレース全体のラップの上がり方が通常よりも早いタイミングで発生した。この流れの中でアンカツの一呼吸置いて追い出した手綱さばきが、本来は仕掛けてからの加速力でアドバンテージをとるタイプではないマルセリーナに極上に瞬発力があるようなレースぶりをさせたのであろう。ちなみに上位がわかりやすく前走マイルか1800の競馬をしている馬の要因ともいえる。もちろん距離が伸びても不安はなく、オークスも筆頭候補と評価するべきだろう。それにしてもメソ師はレーヴディソールがいながらも、キチンと桜花賞向きに他2頭の馬も仕上げてくるのだから恐れ入る。そのメソ師の3着トレンドハンターも外枠が仇となって、ロスの多い競馬ぶりだったが、さすがの成長力を見せた形。オークスでは逆転までも・・・と思っていたのだが、レース後骨折が判明してしまった。残念。

2着のホエールキャプチャについては騎手が負けたと言うこと。馬はこちらの想定以上に頑張った。まあ全体のペースアップが早くて、上がりがそこまで求められなかったというのもあるのだろうが、これだけロスの多い競馬で2着にくるのだから、馬自体の強さは認めなければならないだろう。しかしまだチャンピオンでもないのに、工夫のない競馬をした鞍上にはクビをかしげざるを得ない。「馬の力を出し切りました」だけでは勝てないのがG1だということに気づかない限りは、何度でも同じような姿を晒すのだろう。G1だったら自分の馬の力を出し切るだけではなくて、レースを自分の馬のモノにしなければならないし、同レベル馬たちの実力を出し切れないような流れにしなくてはダメ。言うなれば2get繰り返し立てた頃のノリのスケールダウン版とでもいうべきだろうが。そういう意味では一皮剥ければと思うのだけど。条件戦では普通の乗れるわけだし。

4着メデタシも頑張ったがノーザンダンサーだらけの血統みてると、オークスは斬れ負けしそうかなと。福島牝馬Sあたり勝ちそう。5着フォーエバーマークはダンスファンタジアともども短距離で見直したい。オークスに向けては調整?だったデルマドゥルガーと、難しさ出したライステラスは見直したいところ。

最後にレーヴディソールがいない、そしてタキオンもキンカメもいない中ではあったが、ディープインパクト産駒がクラシックを勝ったことは素直に祝いたい。そしてやっぱり他のサンデー系種牡馬と同様(ディープの)母父がなんだかんだ出てきて、リファールらしい馬が一流馬になれるのかなという感想をもった今年の桜花賞であった。