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【第29回ジャパンカップ回顧】同期男子と昔の男にエスコートさせる魔性の女ウオッカ

twitterのつぶやきをまとめて回顧エントリにするだけの簡単なお仕事

レース結果

第29回 ジャパンカップ

レース回顧

東京の古馬G1を完全制覇するのだからウオッカには歴史的名馬を捕まえて魔性の女と言い放つのも何だかなーといいつつ、2009年JCの勝負の綾は同期男子アサクサキングスが先手を取ったことと、ハナを奪い返した後の昔の男武豊の刻んだペースであろう。想定外にアサクサキングスが出していったことで、リーチは前半脚使わざるを得なくなった。これが単騎逃げだったら巧くペースを操れたのだろうが、結局前半に馬群を縦長にプロデュース出来なかったことで3コーナーで息を入れることも出来ずに、グっと馬群が詰まってしまった状態で直線を迎えてしまった。ペースを見ると12.7-10.5-12.0-12.0-11.8-12.2-12.1-12.0-12.0-11.4-11.4-12.3で前半59秒-後半59.1秒と、柏木集保が嬉しすぎて失禁しそうな見事な平均ラップ。メンタル面よりもフィジカル的なスタミナを問われるレースとなり、結果として去年の天皇賞秋回顧でも触れたウオッカのストロングポイントであるミドルペースでの一瞬の末脚を生かすには絶好の展開・ペースとなったと言える。これがリーチの単騎逃げだったら全馬脚を余した中で、早めのブースト点火を余儀なくされて最後止まっていただろうし、もっと速いペースになっていればフィジカル要素に強い量のあるオウケンブルースリの末脚が勝っていただろう。ダスカが去り、なかなか前を引っ張ってくれる強い馬がいなかったところで、同期の男子と昔の男にJCという舞台で最高の展開を用意させるとは、その魔性の女っぷりというか、持っているっぷりは空前絶後というよりないのである

そしてその展開の中、最後残せたのはやはりルメールだからということにも触れねばならない。やはり武豊のように道中ロスをなくすことで末脚を持たせる=スタミナ切れたら終了な騎手よりも、脚が上がった後にフォームを出来るだけ崩さないで走らせることで脚を保たせられるルメールや岩田のほうがウオッカには合っている。というか、ルメールは日本競馬については軽くデットーリ入ってるんじゃないか。有馬もルメールが先行させられれば誤魔化しが効くと思えるので、有馬も出走したら過剰人気と切って捨てることはできなそうなのは難しいところだ。鼻出血で出走停止ですって。このまま引退という路線になりそうな予感。

しかしまあ東京の1600、2000、2400を勝った上に2歳G1も取っているのだから、これでウオッカが男だったらもう財布がマジックテープでも抱いて!って感じの超絶な成績。本質的にはマイラーなのだろうが、それでもダービーとJC勝つのだから恐れ入りましたというしかない。あと何戦ウオッカのレースが見られるのか微妙なところだが、ディープインパクトに続いて、生で競馬の歴史に立ち会えて良かったなと思わせる名馬である。

2着以下にも軽く。2着オウケンブルースリは相手が悪かった。能力的には2400以上ではウオッカと遜色ないのだろうが、今回はウオッカのためのレースになってしまったのだから仕方がない。まあ端的に言えば2400以上ならディープスカイよりちょい強いというのが、この馬の評価としては正しい気がする。ただ殿下も話していたが、この馬が東京向きかというと微妙なところ。改修前の東京ならともかく、今の東京にバッチリという馬ではない。というか、この時期の外伸びの東京にあうだけといったほうがよいんじゃないだろうか。そのへん頭に入れて付き合っていきたいところだ。3着レッドディザイアパドックでグイグイと気合いを表に出した素晴らしい出来そのままに好走。ミッキーすげーよ。ただこの馬はまだ受けて立つレースをしたことがないので、その点牝馬限定戦に戻ったときにコロっとやられないかなという不安は残るのだけど。4着コンデュイットの好走はレーティング的には美味しいというか、よく走ってくれた。平均ペースが能力をキッチリ出し切ってくれた形。まあ日本競馬よく適応してくれたーといったところか。エアシェイディの掲示板は想定通り。スタミナを問われすぎたのだろうが、天皇賞秋は枠がもったいなかったと改めて言える。スクリーンヒーローは4コーナー手応え抜群もさっぱり伸びず。これはもう2走ボケというしかない・・・と、思ったら寄られて驚いて伸びなかったという騎手コメントも。とにかく実力はあるはずで巻き返して欲しい。

レース後のコメント

◇1着

◇2着

◇3着