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【第137回天皇賞(春)回顧】ステイヤー決定戦としてすがすがしい好レース

また一週間遅れの回顧になってしまった。というわけで天皇賞春の回顧。戦前の混戦模様とは反して、長距離G1らしい締まった、見応えのあるレースとなった。これは逃げてレースを創ったホクトスルタンと、人気を背負ってきちんと勝ちに行ったメイショウサムソンアサクサキングス、そして出遅れにも慌てずに好騎乗のアドマイヤジュピタ@岩田等の上位人気馬と鞍上の頑張りに尽きるであろう。

ラップを見ると13.3-12.1-11.4-12.2-12.1-12.2-11.8-12.8-12.6-12.5-12.7-12.3-11.8-11.3-11.5-12.5と淀みない流れの上での、ラスト5ハロン〜4ハロンからの加速が目につく。この流れを作り出し、さらには上位人気馬の早めのプレッシャーにも耐えきって4着に残ったホクトスルタンは見事というしかない。今回はまだ力足らずだったが、明け4歳馬。天皇賞4代制覇の資格を十分に持つことを今回アピールできただけに、とにかく無事に来年のこのレースまで成長を遂げて欲しい。

一方1番人気のアサクサキングスは人気を背負ってるだけに早めに動かざるをえなかった。こちらもまたかなり内容の濃いレースをしたのは間違いない。ただ全盛期とはいえないメイショウサムソンにピッタリつけられたいたのを凌げなかったのは世代交代を告げるには能力が足らなかったと言うこと。弱い馬ではないが、血統的にはチャンピオン級になるというよりも中位人気で単穴を明けるイメージは抜けきれない。メイショウサムソンは見事な変わり身。ただあそこで勝ちきれないのは若干能力にかげりが見えているのかなあという印象もある。

そして勝ったアドマイヤジュピタ。出遅れは想定外だったであろうが、おかげで展開はドンピシャ。もちろん天皇賞を勝つ能力は十分に持っているからこその後方からの追い上げだったのだろうが、とにかく後半は非常にレースをしやすい流れになっていた。それにしても一番人気を前にみてキッチリゴール前に差しきるのは母父のリアルシャダイから思わずライスシャワーを思い浮かべてしまった。今後は2400以上を使い込まれロングスパートレースが得意の馬だけに、瞬発力が課題になりそう。天皇賞秋は道悪になればといったところだろう。全般的にステイヤーが能力を出し切った天皇賞らしい好レースで、馬券は外れたが満足できるG1だった。

◆レース後のコメント

◇1着アドマイヤジュピタ

※岩田騎手 スタートを失敗してしまったけど、それにも動じず、すぐ折り合いはついたし、本当に利口な馬だね。4角では手応え十分で、いつでも動ける態勢だった。サムソンを見ながら一緒に上がって行ったけど、仕掛けが早かった分、抜け出した時にフワフワしてしまった。サムソンがジリジリと差を詰めてきていたので焦ったけど、よく凌いでくれた。

◇2着メイショウサムソン

武豊騎手 4角での反応がもうひとつ良くなかった分、そこで勝ち馬に一気に前へ出られてしまったのがね。でも、最後はよく差を詰めてくれたし、着差が着差だけにほんと惜しかった。

◇3着アサクサキングス

※四位騎手 人気を背負っていたし、ゲートもそれなりに出たのであのポジションで。早目にスパートしたつもりだったけど、すぐ後ろにメイショウサムソンがくっついてきていたからね。あのあたりはさすがに古馬の貫禄というところかな。こっちは明けて4歳。まだ時間があるんだし、これからの成長も楽しみにしているよ。