BrainSquall

競馬ニュースを中心に、レース回顧、POG、一口についてのタワゴト。他にフロンターレとかアニメとか・・・でした。

秒速5センチメートル 特別限定生産版 DVD-BOX

内外で高い評価を受けた前作『雲のむこう、約束の場所『から2年、新海誠監督の待望の最新作。誰もが通り過ぎゆく日常を切り取った、切なくも美しいラブストーリー。一人の少年を軸に、ヒロインとの再会の日を描いた『桜花抄』、別の人物の視点から描く『コスモナウト』、そして彼らの魂のさまよいを切り取った『秒速5センチメートル』という三本の連作アニメーションからなる本作。映像の美しさに定評のある新海監督の、光や風、天や草木などの自然描写は極上。

ほしのこえ」の新海誠の最新作「秒速5センチメートル」をみたきた。うーん、これは金のかかった自作自演のMAD動画だ。つまるところ大人のニコニコ動画ですよ。なんというか自己言及にデータベース萌えここに極まりといった感じ。いかにも新海誠らしいがw以下ネタバレあり。







つまるところ、この作品は主題歌「One more time,One more chance」の流れる3分間をいかに美しく見せるかということだけを主眼においた作品なのだ。確かに前半の美しい自然描写、都市描写で包まれたエピソードは新海監督独特の質感で、なかなかに揺さぶってくる。しかしこれらのエピソード、美しい絵はすべてがラストの「One more time,One more chance」をどうやって表現するかにだけに存在する素材でしかない。ラブストーリーとかどうでもいいんですよ。57分間までの全ては観客と素材と情感を共有するためにある。そして最後の3分間畳み掛けるように流れ出す絵の洪水は、観客の脳内に直接アクセスして、記憶と共に感情を引きずり出す。極めてヲタク的な快感に正直な構造だ。一般的にいえば映画は予告編が一番面白そうな法則。作画のクオリティの高さがあってこそだが、とにかく新海誠ここに極まれりといったところ。

ただ若干残念なのがキャラデザと声優。声優はまあわざとやってるのかもしれないが、キャラデザはいただけないなあ。背景の美しさが素晴らしいだけに浮いてみえる。もったいない・・・。まあでも見に行った甲斐はあった。満足。