BrainSquall

競馬ニュースを中心に、レース回顧、POG、一口についてのタワゴト。他にフロンターレとかアニメとか・・・でした。

【第44回弥生賞回顧】トライアルの乗り方が変わるポストサンデー時代

わかりやすいほどにポストサンデーサイレンス時代のクラシックを見据えるトライアル。流石に武豊、修正してくるねえw

勝ったアドマイヤオーラはエンジンが入ると抜群の瞬発力を使えるが、スローペースから一気に変わる緩急のあるレースでは追走に苦労するタイプ。父のアグネスタキオンサンデーサイレンス産駒ながら脚を溜めての末脚というよりは、ある程度のペースで先行しながら繰り出す末脚に凄みがあったタイプだけに正統の後継者としての走りを見せている。前回シンザン記念ではペースの遅さもあって、4コーナーで手が動きながらの追走であったが、今回はそのような同馬の特性を見抜いた武豊の前々での競馬。同じトライアルとしての走りであっても、SS産駒のように溜めて、どれだけの脚を使えるかをはかることが無意味であるということを意識したレースの作り方。逃げた馬がある程度のペースを演出してくれたこともあって、この馬の潜在能力を発揮した競馬となった。59.8-60.7と前傾の流れを中団より前で追走し、上がりを11.8-11.7-11.7でまとめてくるのだから恐れ入る。当然同じ皐月賞も彼にとってベストパフォーマンスを見せられる舞台であろう。

2着のココナッツパンチマンハッタンカフェ産駒。本質的にステイヤーで体がこの時期にはできあがってない印象が多い同産駒のなかで、キャリア1戦でここまで立ち回ったのは素質の高さ。ただ「権利が取れたので皐月賞には出るが、ダービーが目標4着以内に入りたい」という陣営の発言は正直な気持ちだろう。春に体が追いついていない状態で走ったがために、立て直しを必要とした父のように走りすぎとならないことを祈りたい。とはいえ権利もってるからには、皐月パスして青葉賞からダービーともいかないだろうしねえ。3着ドリームジャーニーは仕上がりすぎるほどに仕上がっていた。ここでの好走は不思議ではないが、追い切りでやりすぎたことが今後に影響しなければ良いのだが。今後の調整が難しそうな上に朝日杯組と別路線組のレベルの差がみえつつある現状、春の戦い方は難しくなりそうだ。それにしてもすでに1強ムードが漂う牝馬戦線と違って、多士済々で楽しみな牡馬クラシック。これだけ面子が揃うと、当然本番では緊張感のあるレースが期待される。これは皐月賞から見に行くしかない。

◆レース後のコメント

◇1着アドマイヤオーラ

武豊騎手 1角までは前につける気持ちで行かせました。スローにならず、ちょうどいい流れでしたね。意識して早目早目の競馬をしたが、思った通りの競馬ができましたね。先頭に立ってから少しフラフラしたが、最後もう一度脚を使ってくれました。コース替わりは問題なかったし、距離も大丈夫でしたね。次へ向けての競馬ができたし、これで胸を張って皐月賞へ行けますね。

◇2着ココナッツパンチ

吉田豊騎手 幾らかテンに力んでいたけど、向正面では落ち着いてくれました。逆に勝負どころでは押っつけ押っつけの手応え。4角は大外を回ってあの脚ですからね。改めて能力を感じました。今日は返し馬でも落ち着いていましたよ。

◇3着ドリームジャーニー

※蛯名騎手 自分で体を造るタイプなので、体はいい感じに仕上がっていたね。道中もいい感じだったが、直線で内から外からと寄られたのが、体が小さな馬だけに応えたね。でも、坂を上ってもう一度脚を使ってくれたのはさすがだね。これでもう少し前半力を抜いて走れればいいね。