BrainSquall

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ディープインパクト薬物検出について雑感

ディープインパクトの薬物検出事案に対するフランスギャロによる処分の決定について

10月1日に行われた凱旋門賞において3着となったディープインパクト(池江 泰郎きゅう舎)から、レース後の理化学検査においてイプラトロピウムが検出された件に関して、11月15日(水)日本時間午後7時からフランスギャロ審査委員会が開催され、11月16日(木)日本時間午後に処分が決定した旨の報告を受けましたのでお知らせいたします。

ディープインパクトの薬物疑惑について最終的な結論がでたようです。残念ながら凱旋門賞は失格。賞金返上、池江調教師にも罰金刑という結果になりました。ベールに包まれていた薬物が検出されたプロセスは次の通りとのことです。

  1. 吸入時に何度か吸入器が外れてしまい、馬房の中に薬物が噴霧されたことが二度あった。
  2. それが寝藁に付着し、レース当日まで残ってしまった。それをディープが食べてしまった可能性が高い。

このような事実について、池江調教師は陽性反応が出るまで知らされていなかったとのことです。日本最強馬という海外遠征という一大イベントにおいて、厩舎内の連携が取れていなかったことが発端の薬物検出、失格という結果は非常に残念でほかなりません。これだけのイベントであったからこそ、チーム内の連携、薬物の管理には気を使っても使いすぎることはなかったはずですが。池江調教師のコメント通り、これは陣営の責任であり、批判されて、しかるべき点であるでしょう。

ただし、このことがディープインパクトという偉大な競走馬の価値を下げるものではないと考えます。ディープインパクトはこれまで輝かしい戦歴とパフォーマンスをファンに見せてきました。その結果、競馬ファンだけでなく、一般の人々にまで競馬を知らしめる真のスターホースといえる存在です。その到達点における凱旋門賞出走というイベントは、幾多の困難を越えて実行されたものでありました。確かに一つのミスが大きな代償を払う結果とはなりましたが、ディープの走りを見た人は、今回の薬物検出の経過を注意深く見守った人は、ディープインパクトの走りを称えこそすれ、貶めるようなことは決してできないはずです。

ただ、今回の薬物検出について、各所であまりに恣意的であったり、先走った報道、また競馬ファンとして考えられないようなことを発言するブログがあったりと非常に残念なことがあったことには強い憤りを感じます。特にBrainSquallの管理人は強く反省するべきです。彼は薬物疑惑の最中次のようなエントリを公開しています。

正直薬物の問題なんてどうでもいいんだけど

自分の文章をいちいち書いてないことまで考えて、読んでくれると考えること自体が甘いんですよ。もしそうして欲しいなら、自分の本質的な意見がどこにあるのかを少なくとも明示しないと読み手はわからない。

こんなことを書くべきなら誤解を招くようなタイトルでエントリを書くべきではありません。確かに前のエントリとこのエントリを読むと、彼が言いたいのは「ディープインパクトの薬物疑惑騒動で気になったことは、薬物疑惑そのものよりも、それに言及する競馬系blogのレベルの低さ」であることはわかるかもしれません。しかしblogというものはエントリ単位で読まれるメディアであることを彼は忘れているのではないでしょうか?リンクからこのエントリだけを読んだ閲覧者は果たしてそこまで読み取ってくれるのか。例え国語力、ネットリテラシーの低いblogへの突っ込みをしたかったとしても、ディープインパクトの薬物疑惑をどうでもいいと切って捨てるのは非常に軽率です。当時薬物疑惑について、冷静に判断できていたファンは多いとはいえない状況でした。彼のようにそれなりに読まれているblogであれば、そのような閲覧者をミスリードするような書き方をするのは批判されてしかるべきでしょう。ディープインパクトの薬物問題はデリケートかつ重要な問題です。それを正しく閲覧者に伝えるという非常に重要なテーマの前に、未熟な競馬blogを叩くことを優先した彼の手法は反省すべきことだと考えます。

ディープインパクトは再来週JCに出走します。彼が唯一負けたハーツクライカルティエ賞を受賞したウイジャボードが出走を予定し、非常にレベルの高い一戦となるのは間違いないでしょう。正しく今回の薬物検出騒動を理解し、その上で彼のラスト2戦を目に焼き付けましょう。それこそが競馬を愛する競馬ファンの努めであり、最高の楽しみとなるでしょう。

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