BrainSquall

競馬ニュースを中心に、レース回顧、POG、一口についてのタワゴト。他にフロンターレとかアニメとか・・・でした。

【JC回顧】ベテランの強烈ラップが伝説レコードを破るレースに

ついに破られたホーリックスの2.22.2。久々にこのような競走馬の全力を問われることになったこのレースを振り返るまず一つのポイントはベテラン☆タップダンスシチーの強烈な逃げだろう。不完全燃焼となった天皇賞秋から1ヶ月。叩いての復調と鞍上の覚悟が7ハロン目を除く2〜11ハロン目で11秒台のラップを刻むという強烈に持久力を問われるレース展開を生んだ。普通こういうラップは非根幹距離、直線の短いコースで見られるもので、長い直線が意識される東京2400でのこういう競馬は相当にキツイ。持っている持久力、瞬発力を100%問われるレースになったのは間違いないだろう。天皇賞の不甲斐ないレースを振り払い、ある意味勝った2年前よりタップの持ち味を見せた一戦になった。

そのようなキツイレースを制したのは、外国馬の◎アルカセット。しかしローテーション、鞍上ともに狙い目であったが、まさか3番人気とは。最近は競馬ファンの目も肥えてきて、マイルCSハットトリック秋華賞ニシノナースコールなど穴人気してる馬が普通に来てしまうのでバクチ的には厄介。それにしても強いレースぶり。デットーリも見事だった。高速馬場への適性、血統を考えると是非とも日本で種牡馬入りして欲しいところだ。

そしてキングマンボ産駒が予想以上のハイペースを早めに押し切って好タイムで優勝といえば、去年のダービーでのキングカメハメハのレースが思い出されるものだが、2着は同じハーツクライという結果になった。ハーツクライはダービーでこそ2着になったが、これはコスモバルクの暴走とキングカメハメハの強気のレースにより消耗戦になったのが有利に働いただけで、本来の東京2400のいったん息が入って末脚勝負という流れは向いていない。SS*トニービンは特に古馬になればなるほど持続的な末脚が求められる非根幹距離のレースに適性を持つと見ていた。が、今回はタップの果敢な逃げによって、かなり厳しい競馬、ある意味非根幹距離でのロングスパートレースに近い流れになったことで最後浮上してきた。これは似た配合のリンカーンが4着に入ったことからもこれは示唆されるように思われる。

3着○ゼンノロブロイにはこの流れは厳しい。宝塚記念でのパフォーマンスを見ればわかるように本来こういう流れは向いていない馬。最後ツメが甘くなるのも仕方ないだろう。5着ウイジャボードは厳しい流れになることで欧州で活躍できる馬にも掲示板に乗れるレースとなった感じ。例年の流れなら掲示板確保も厳しかったかも。▲アドマイヤジャパンはちょっと期待外れ。流れとしては悪くなく、ここでは力不足か。全馬にいえることだが、とにかくキツイレースとなったため反動が心配。来年の海外遠征を考えるとディープインパクトが出なかったのは正解だったといえる。天皇賞の超スロー、JCの超ハイラップとくると、有馬記念はそうそう極端なレースにはならない予感もして、無敗の三冠馬はどこまでも勝負の神に愛されていると思わざるを得ない。