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【NHKマイルC回顧】桜花賞で求められるものの変化

【NHKマイルC】(東京)〜桜の女王が府中に君臨!ラインクラフトGI2連勝

東京11Rの第10回NHKマイルカップ(3歳GI・芝1600m)は、単勝2番人気のラインクラフト福永祐一騎手)が先行策から直線で抜け出し快勝、桜花賞に続きGI2連勝を達成した。勝ちタイム1分33秒6

桜花賞の上位馬があっさりそのままスライドした結果になってしまったNHKマイルC.牡馬クラシック路線どころか牝馬クラシック路線より格下のG1となってしまって正直今後存在意義が問われることが多くなってきそうだ。個人的には古馬牝馬のG1に変えたほうがいいと思うんだけどなあという妄想はさておき、中距離実績が必要とされるこのレースで桜花賞組がワンツーした要因を考えてみる。

まず一つには単純なレベルの違い。牡馬であれ牝馬であれ能力のある馬はクラシックを目指すという日本の競馬の風潮から、やはり最初からマイル、もしくは短距離に照準を絞った馬では太刀打ちできないというのが現実なのだろう。

次に考えられるのが桜花賞で求められる資質の変化。昔は魔の桜花賞ペースなどといわれてハイペースに耐える適性が問われたものだが、現在ではすっかりペースが落ち着いてきた。自然前につけられるような馬でないとなかなか勝負にならないし、またゆったりした流れでも楽に競馬できるような馬である必要性がでてきた。それが明確に出たのがここ2年のフラワーC勝ち馬の連対ともいえるだろう。これにより桜花賞で好勝負できるような馬なら、十分NHKマイルCに対応できたのではないだろうか。

もちろん今回はペースが落ち着いたことも大きい。12.5-11.0-12.0-11.9-12.0-11.3-11.3-11.6という流れなら好位で立ち回れる馬が有利であるというのは当然であろうが、ただ上記二つの理由より今後増えるだろう桜花賞組は今後も要注意なのではないだろうか。

個別に馬を見てみると勝った▲ラインクラフトはこれだけ器用ならば最近の秋華賞には十分対応できるはずで秋が楽しみ。それにしても福永騎手の最近のG1での騎乗ぶりには恐れ入る。技術というより心構えが違ってきたのかなという印象。G1でも非常に落ち着いた、自分の競馬をできるようになってきているのではないだろうか。マイル以下だけではと言われるが天皇賞にしてもリンカーンは自分から動いたら負けが決まっている以上、動かなかったのも仕方ないであろうし、あれはあれで一つの戦法だと思う。ここまでG1は3勝。オークスも期待できるであろうし、今後が楽しみ。

2着のデアリングハートは流れに乗った競馬が出来たことが大きい。今後もマイル路線なら面白いであろうし、来年以降も牝馬限定戦ならブイブイいわせてきそう。3着△アイルラヴァゲインは最後は距離適性の差だろう。この馬はやはり1400以下で爆発力を生かすほうがあっているのではないか。4着◎ペールギュントはペースもあったがやはり使える脚が短いし、馬群に包まれてしまっては厳しい。スムーズな競馬でかつ前がある程度崩れてくれないと持ち味が発揮できないようだ。坂も良くなかった感じ。マイネルハーティーは反動もあったのかも。予想の反省点としては中距離実績に捕らわれすぎて、桜花賞が変わってきたことにレース前に気づけなかったこと。というかペールギュントが府中のマイルで勝つイメージわかなかったことをもっと大事にすればよかった。最近調子悪くて弱気だ・・・。