BrainSquall

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日本で一番贅沢な競馬場(馬場研究・その5)

暇な説明会の間にアウトラインを作れたので馬場研究を久々に書いてみる。今回は京都競馬場編。まずは京都競馬場の馬場の特徴をさらっと確認してみる@コースの鬼

まず幅員が非常に広いことがあげられる。一周にわたって35mを確保しているのは、最大41m、最小33mの東京競馬場に勝るとも劣らない。そしてこれを生かしたコースローテーションが京都競馬場の肝だ。芝が根付いた秋の開催以降一年間、京都競馬場の芝はA→B→C→Dと順に使い切るように設定されている。しかもどのコースも一年間で繰り返して使われることはない。これにより養生期間が短いほかの競馬場に比べて、野芝はしっかりと根付くことになる。京都の芝が速いのは直線が平坦なことだけでなく、このような理由があるのだ。別にわざと高速馬場にしているのではなく、理想的な馬場の使い方の結果なのである。

このような使い方をするため、京都競馬場の芝は次のような傾向が見られる。まず時計が速い、さらに秋開催を除いてコースを変えた開幕週から外差し傾向が強くなる。これはコースを変えて広がった馬場は夏以来養生された新しい馬場であるからだ。京都競馬場が平坦の割に意外と逃げ馬が残りにくい理由は、上がりが速くなりやすいことのほかにココにあるのだ。思い出されるのはディープインパクト若駒S。このときのディープインパクトの追い込みは見た目派手なものであったが、この週はDコース替わったばかり。外側は去年の猛暑でしっかりと根付いた極上の馬場であった。内のケイアイヘネシーが通ったところと比べれば一頭陸上のトラックを走っているようなものである。実際弥生賞のパフォーマンスは若駒Sと比べれば拍子抜けといってもいいもの。もちろん強い馬であることは間違いないが、本来の姿は弥生賞の姿であるということには注意しておきたい。

今年の春の開催についても少し述べておきたい。春は当然Dコースとなるわけだが、これは2月のよりもさらに3m外に柵が設置される。当然大外は絶好の馬場状態。ここでも外差しが見られる可能性は高い。ただ注意しておきたいのは3月4月の養生の間が洋芝の最盛期であること。もし馬場造園課が去年同様安全性を重視して、芝を長めに設定した場合はやたらパワー型に流れ、天皇賞のような追い込みが不発に終わるレースが増えることも可能性は否定できない。洋芝が短ければサンデー、そうでなければノーザンダンサー系が有利とみておきたい。

最後に個人的に調べてて思ったことはNHKマイルCは京都でやるべきではないかと。春の牡馬クラシックは二つとも関東で行われる。春の東京の馬場は以前述べたように最悪。大して春の京都はそれほど悪くならない。加えて京都のマイルコースはごまかしが効かないG1にふさわしい舞台である。まああくまで馬場という面から見た意見なので、だからといって簡単に変えるわけにはいかないのだろうけど。