BrainSquall

競馬ニュースを中心に、レース回顧、POG、一口についてのタワゴト。他にフロンターレとかアニメとか・・・でした。

わかっちゃいるけど動かない

オグリを生んだ笠松競馬が廃止へ(スポニチアネックス)

経営危機に直面している岐阜県笠松競馬の存続を検討している同県の第三者機関「経営問題検討委員会」は14日までに「利益確保の見通しがなく自立的な経営は困難で、速やかに廃止すべきだ」とする中間報告をまとめた。委員会は年内にも最終報告を県に提出するが、県地方競馬対策室は「報告を尊重して関連する町とともに最終的に判断する」としており、名馬オグリキャップを生んだ笠松競馬の存続は困難な情勢となった。

JBC 来年は11月3日に名古屋で(スポニチアネックス)

ダート競馬の祭典「JBC」を運営するJBC実行委員会は14日、来年の第5回JBCを、11月3日に名古屋競馬場で開催すると発表した。「クラシック」(1着賞金1億円)が1900メートル、「スプリント」(1着賞金8000万円)が1400メートルで実施される。JBCが開催されるのは大井(01、03、04年)、盛岡(02年)に次いで3場目。JBC実行委員長の土屋国夫氏は「全国の地方競馬場で持ち回りで開催することが、地方競馬の活性化には不可欠」と話し、西日本地区で初となるダートG1開催に期待を寄せている。

地方競馬廃止の昨今、JBCの馬券をJRAはなぜ売らぬ?(SANSPO.COM)

今週、18日から20日は中央競馬の変則3日間開催が行われる。この3日目の20日(祝)には盛岡競馬場で交流GIダービーグランプリ(3歳、ダ2000メートル)が行われる。昨年も11月3日(月・祝)にJRA福島競馬と大井のJBCスプリント・クラシックが重なったが、大きな違いがある。JBCの馬券は福島競馬場など、JRAの施設で発売したが、今年のダービーGPは発売しないことだ(いつも盛岡競馬の馬券を売っている福島と東京競馬場では発売)。

(9/13)“配分の競馬”が迎えた隘路(サラブ.net)

置かれた状況は大きく異なるが、地方競馬や他種公営競技の失敗は、「配分」が自己目的化した結果である。今夏の状況を単なる季節的な現象ととらえ、「配る」機能の肥大化を根本的に改めない限り、同じような結末が緩慢に忍び寄って来るだろう。

(8/9)衰退産業の不気味な符合・パート2 失速した地域志向(サラブ.net)

野球も競馬も「営業努力」が経営規模の肥大化を招き、逆に地域性を重視した生き残りを難しくするという矛盾を抱える。東北の北半分という限られた地域でJRAを模倣しても、地域の経済力=購買力が天井になる。カネのない球団が、巨人と同じことをして疲弊して行くのと同じ図式である。しかも、岩手がその波に乗ろうとした「オフトラック化」(場外、在宅投票への移行)は、競馬自体のヴァーチャル化にほかならない。

しょせんは興行で、野球は親会社の私物、競馬は国や地方自治体のヘソクリ稼ぎに過ぎなかった。稼げないか、宣伝効果が薄れれば、瞬時にお払い箱である。どちらも「文化」と言われたが、文化にふさわしい内実を欠いた状況を関係者は平然と放置し、顧客の多数派(ここが重要だが)も容認した。日本では野球も競馬も、一瞬たりとも「文化的公共財」ではなかったのだ。

(11/10)「11月3日の実験」の後で(サラブ.net)

別表の数字を見比べると、統一グレード競走の商品力が見えた感もある。JRAの1000万条件と並べていい勝負。重賞と併売ならもっと厳しい――。

地方競馬関連の記事&コラムを並べてみた。ついに笠松競馬も廃止ということで競馬はJRAと南関東のみという姿が目に見えるようになったわけだ。笠松の場合今まで黒字を生み、オグリを排出したという実績がある。それをこうも簡単に切り捨てる現状に、全体の5年後、10年後のビジョンを考える組織がない競馬の弱さを痛感する。

そもそもJRAと一自治体がやる地方競馬では商品力も企画力も格の違いがあるわけで同じ土俵で勝負しても勝ち目はない。ということは生き残るためにはというと違う土俵、つまり地域性を重視した策略を考えるしかない。たとえば外厩を認めることで厩舎委託料を安く&調教の施設のレベルを上げる。そして今まで以上にサラリーマン馬主層を増やして馬券以外の新規参入者を増やす。同時におらが町からダービーへという甲子園的な地方代表から全国へ向かうという路線を明確に整備することで地元の関心を煽る。なんてこと挙げられるだろう。

だがこの案どこを取ってもJRAを巻き込んだ全国規模のシステム作りが必要になる。金も必要だ。結局悲しいかな所詮バクチと思われている競馬を一自治体そこまで本気で生き残らせようとは思わない。稼げない子供は捨てられるだけである。本来金持ちのお遊びのプロ野球などよりも、よっぽど税金を納め国庫を潤わせて地元経済に貢献してきた競馬のほうが残す必要があるはずなのだが、文化として認められない競馬の悲しさがそこにはある。それでもなお一歩踏み込んで競馬を再生させようと思うなら、全国規模の競馬を考える組織が当然必要であろう。もし競馬全体を考える組織(当然金と人材を持ってないと絵に描いた餅にはなってしまうが)があればそこでビジョンを提示して、たかがギャンブルという動きに歯止めをかけられるのではないかなと夢想してしまう。

しかし現実を見れば大井とJRAの仲の悪さといったら目も当てられない。JBCにしても商品価値がないからの一言で発売しないJRA。あまりに現状とかけ離れた夢心地の状態で統率も取れないままに漫然とプロジェクトを推し進めた地方側。売り上げの下がった今双方が歩み寄ることは痛みを伴い今まで以上に厳しい。が、そこであえて誰かが声を上げて旗を振らなければ未来はない。明らかに今の現状は中央地方という本来破綻してしかるべき二重構造に目を向けず放置し続けたマスコミ、自治体、競馬関係者にある。もう地方競馬は臨界点を超えている。一刻も早い行動が望まれる。

いくら叫んでも届かないことを知りながら、書いてしまった駄文でした。はぁ・・・。